2025年夏の青春18きっぷの利用が7月19日から開始されました。
例年だと7月20日開始でほぼ固定されてましたが
今年は海の日の3連休初日が19日になのるで、1日前倒しされました。
これに伴い終了日も1日前倒しされて9月9日になっているので注意して下さい。
ルールが変わって初めての夏シーズン
青春18きっぷと言えば、全国のJR線の普通・快速列車が1日間乗り放題
というイメージが根付いていましたが
昨年2024年の冬シーズンからルールが大幅に変更されました。
その最大の変更点は
連続5日間または連続3日間
に変更された点です。
これまでのように、5回分を任意の日に1日ずつ使用したり
グループでの利用が出来なくなりましたが
その代わりに自動改札機対応になりました。
これまでは有人通路が混雑していて、出入りするのに時間がかかる事がありましたが
自動改札が利用出来るのでストレスは軽減されました。
しかし、得るものより失うものの方が圧倒的に大きかったようで
ネット上では批判の嵐でした。最近は諦めたのか、それともJRを見限ったのか
批判の声は沈静化してきています。
個人的には現行ルールでも廃止される事を思えば
残っているだけで全然OKだと思います。

過去の18きっぷのポスターに登場した予讃線の下灘駅
18利用者は減ったのか?
例年18シーズンが始まると、東海道線や上越線などは長距離移動者で
混雑が激しくなります。
また、ローカル線も普段は静かなのに18利用者が大挙して押し寄せて
旅情を味わう余裕も無いくらいに混雑します。
しかし、ルールが変わった昨年冬シーズンでは
明らかに利用者が減ったように感じました。
やはり連続使用になったのが致命的だったようです。
それでもメリットが全く無くなったのかと言うとそうでもなく
- JRの視点では有人改札で対応しなくてよくなった
- 地元客にとっては特定の期間だけ大混雑に巻き込まれなくなった
- 18利用者にとってはライバルが大幅に減って座りやすくなった
などの点が挙げられます。
今後は各社ごとのフリーきっぷが主流に
18きっぷの売上はJR6社で分配されます。
例えばJR東日本の駅で5日間用(12050円)を購入しても
丸々東日本の収入になる訳ではなく
北海道、東日本、東海、西日本、四国、九州で分配されます。
均等に6等分されるのか、それとも会社の規模に応じて配分されるのかは
定かではありませんが
仮に6等分された場合だと、2000円程度の収入にしかなりません。
利用者の多くは人口規模の大きい東日本、東海、西日本エリアに集中しているので
これら3社にとっては、収入の割に混雑が激しくなって割に合わない・・・。
逆に北海道、四国、九州は、利用者はそこまで多くはないのに
分配金が入ってきて貴重な収入源になる・・・。
このような状態になっているので
本州3社は18きっぷを辞めたいと思っているのかもしれません。
最近は各社が独自のフリー切符を発売する傾向が高まってます。
これだと売上は全て自社の収入になるので
18きっぷよりこちらを積極的に販売した方が増収につながります。
あえて18きっぷを使いづらくして販売数を減少させ
それを理由に将来的には廃止にもっていく・・・
そんな流れになりそうな気がします。
18きっぷが廃止になっても普通列車での長距離移動は
普通乗車券に途中下車制度がある限りは続ける事は可能ですが
昨今、利用者にとって便利な制度は、次から次へと廃止されていってるので
途中下車制度もいずれは無くなるなもしれません。
その時になって後悔しないために
今ある切符を使いこなして、鉄道旅行を楽しみましょう。
(終)