【函館市】観光客は急増! しかし、人口減少は深刻な函館の街を歩いてみた 五稜郭エリア編

都市訪問記(東日本)

みなさん、こんにちは。
函館の「光と影」をめぐる街歩き、前回の「函館駅前編」に続き
今回はもう一つの中心街である五稜郭(ごりょうかく)エリアへとやってきました。
歴史的な遺構と豊かな自然が融合した五稜郭公園は、函館屈指の観光名所です。
その一方で、周辺の繁華街は「函館市民の生活や経済の拠点」としての顔も持っています。
一大観光地としての華やかさと、地方都市のリアルな日常。
このエリアには、一体どのような景色が広がっているのでしょうか。
さっそく歩いてみましょう!

圧倒的な桜の美しさと、観光客で賑わう「五稜郭公園」

まずは函館が世界に誇る観光の主役、五稜郭公園へと向かいました。

訪れたのは、ちょうど桜の美しい季節。
公園に一歩足を踏み入れると、息をのむような絶景が広がってました!。

お堀の周りを埋め尽くすように、満開の桜が咲き誇ってます!。
桜のピンク色とお堀の水面、そしてその向こうにそびえ立つ近代的なビルやマンションの
コントラストが実に見事です。
さらに、土塁の上の散策路を進んでいきます。

頭上を覆い尽くすほどの見事な桜並木!

ここには国内外から訪れた非常に多くの観光客が行き交い、熱心にシャッターを切ってました!。
「観光都市・函館」の圧倒的な底力と華やかさを、これでもかと見せつけられる光景です。
そして、この美しい星型の城郭を地上から見守るのが、エリアのシンボルである五稜郭タワー。

2006年に完成した現在の五稜郭タワー。
周辺の横断歩道や広場には、ツアー客や家族連れなど、たくさんの人々が行き交い
周辺の道路も観光バスやタクシーで活気に満ちあふれていました。
今回は上がりませんでしたが、タワーの展望フロアからは
見事な桜の五稜郭の姿を見る事が出来ます。

2019年訪問時
旧タワーだと全体が見えなかったのが、現タワーになって星形が
はっきりと分かるようになりました。

一歩外へ出ると見えてくる、ビジネス街の「静けさ」

しかし、ひとたび五稜郭公園の敷地から離れ
周辺のビジネス街や幹線道路へと一歩足を踏み入れると、街の空気感はガラリと変わります。

こちらは五稜郭周辺のオフィスビルが並ぶ大通り。
都市としてのインフラはしっかりと機能しているように見えます。
しかし、建物の立派さに反して、歩道を歩いている「地元の人の姿」が驚くほど少ないです。

整然と並ぶ高層マンションやオフィスビル。
道行くタクシーや自家用車は走っているものの
やはりここでも歩道を歩く市民の密度が低いことに気づかされます。
函館市は現在、少子高齢化と若年層の流出による深刻な人口減少に直面しています。
これほど立派なビルや高層マンションが立ち並んでいるにもかかわらず
どこか街全体に「人の気配」が薄く、寂しげな空間が広がっているリアルな日常が
この広い道路から伝わってきます。

函館随一の繁華街・五稜郭交差点の「光と影」

最後に、函館の商業・エンターテインメントの中心地である「五稜郭交差点」へと向かいました。
ここは路面電車(函館市電)も交差する、街の最も重要な十字路です。

交差点の角には、函館の老舗百貨店である「丸井今井」の大きなビルがそびえ立ち
その横にはカラオケ店の派手な看板が目を引きます。
手前には「古戦場函館五稜郭街道」と書かれた歴史を感じさせる立派な碑が立っており
函館の歴史と現代の消費文化が交差する象徴的なスポットです。
さらに交差点の反対側へと目を向けてみます。

「シエスタハコダテ」をはじめとするお洒落な複合商業施設や北洋銀行
そして奥にもビル街が続いています。
市電のレールがカーブを描くこの交差点は
一見すると地方都市の再開発が成功した、極めてモダンで洗練された景観に見えます。
しかし、かつて「眠らない街」とも称され
夜遅くまで地元の人々や若者でごった返していたという五稜郭の繁華街も
今ではその賑わいの維持に苦戦しています。
立派なタワーマンションが建ち、お洒落な商業施設ができても
肝心の「そこで毎日を暮らす生産年齢人口」そのものが減り続けているため
どこか街全体の経済の勢いが頭打ちになっているような
そんな切なさが街並みの端々から漂ってくるのです。

歩き終えて:五稜郭が教えてくれた、地方都市のリアル

満開の桜に包まれ、世界中からの旅人で賑わう「五稜郭公園」という圧倒的な光
そして、そのすぐ目と鼻の先で、人口減少という抗えない波に静かに耐えている
「周辺のオフィス街・繁華街」という地方のリアル
五稜郭エリアは、観光地としての華やかなポテンシャルが突出しているからこそ
一歩そこから外れたときに見える「市民の日常の希薄さ」が
函館駅前以上に対比として強く印象に残る街でした。

立派なビルを建て、観光客を呼び込むだけでは地方都市の持続可能性は守れない。
この街が集めた熱量を、いかにして「地元の生活」へと還元し
定住につなげていくかが今後の課題です。
華やかな絶景のすぐ隣にある、街の呼吸。
みなさんも五稜郭を訪れた際は、タワーからの景色だけでなく
ぜひその足元にある交差点やオフィス街の佇まいにも、目を向けてみてはいかがでしょうか。
(終)

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