新潟市の光と影 後編 かつての繁華街はいま‥古町エリアを歩く

都市訪問記(東日本)

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新潟市の中心市街地として、かつて「万代エリア」と激しい火花を散らし
独自の文化と歴史を育んできた「古町(ふるまち)エリア」。
前編の「万代」が若者や新たな商業の中心として光を浴びる一方で
歴史ある古町は今、どのような表情を見せているのでしょうか。
今回は、かつての日本海側最大級の繁華街・古町の“いま”を歩き、その光と影をレポートします。

静けさが漂うアーケード街「古町モール」

まず足を運んだのは、古町の象徴でもある長いアーケード商店街です。

古町モール

立派な全天候型のアーケードがどこまでも続いてます。
しかし、かつて「買い物客で真っ直ぐ歩けない」とまで言われた賑わいは、そこにはありません。
通りを行き交う人はまばらで、自転車や徒歩でのんびりと移動する地元の方々が中心です。
老舗の書店や喫茶店が並び、落ち着いた情緒ある景観を保ってはいるものの
全盛期を知る人にとっては、どこか一抹の寂しさを感じさせる静けさが広がってます。

街の記憶と、かつての大百貨店

西堀交差点に立つと、古町の歴史の転換点を象徴するような巨大な建物が目に飛び込んできます。
かつてこのエリアの商業を力強く牽引していた三越新潟店の建物です。
2020年3月に閉店し、既に6年以上が経過してますが建物は放置されたままとなってます。
大規模な再開発計画の構想はあるものの、昨今の人手不足や資材の高騰などの影響を受けて
規模の縮小を含め、計画を見直す事を検討している模様です。

1階の出入口だった場所には、どこか哀愁と可愛らしさが同居するパンダのアートが描かれており
通りを行く人の目を楽しませていますが
百貨店が撤退した後の時代の変化を無言で物語っているようでもあります。

旧三越の斜め向かいには2020年に開業した複合ビル「古町ルフル」
2010年に閉店した大和新潟店の跡地に建設されました。
一見、立派な施設に見えますが物販エリアは1、2階のみで
3~6階は市役所の庁舎が入ってます。

三越の閉店によって、古町エリアから百貨店は消滅。
商業衰退に歯止めがかからなくなってしまいました。

地下に眠る“シャッター通り”「西堀ローサ」

衰退する古町にさらに追い打ちをかけたのは、2025年の「西堀ローサ」の閉鎖。

かつては最先端のファッションや雑貨店が並び
若者たちで溢れかえったこの地下空間はシャッター街と化してます。
オレンジのコーンが置かれた静まり返る長い通路を歩いていると
まるで時間が止まってしまったかのような錯覚を覚えます。
かつての喧騒を知る人々にとっては、最も胸が締め付けられる光景と言えるかもしれません‥。

ネクスト21の展望室から見渡す、新潟の未来

古町のランドマーク「NEXT21」。
1994年に完成した地上21階、高さ約125mの超高層複合ビルで
当初は商業フロアにはラフォーレ原宿が入ってましたが2016年に撤退。
後継は商業テナントではなく、新潟市中央区役所が入り
古町ルフルの市役所庁舎と併せて、行政の中心地として機能しています。

NEXT21の19階には無料の展望フロアがあって日本海や新潟中心部を一望出来ます。

信濃川を挟んで発展を続ける万代・新潟駅方面のビル群。
ここから眺める景色は、古町が積み重ねてきた豊かな歴史と
これからの都市としての可能性を同時に教えてくれるようです。

古町が目指すこれからの姿

新潟市の古町エリア。そこには、商業の中心が移動したことによる「空き店舗」や
「人通りの減少」という明確な「影」が存在していました。
しかし同時に、歴史ある花街としての文化、老舗が醸し出す品格
そして再開発ビルによる機能転換という、確かなもまた息づいています。
単なる「かつての繁華街」で終わるのではなく
歴史とモダンが融合した新たなコミュニティの場として
古町は今、静かに生まれ変わろうとしています。
新潟を訪れた際は、万代の華やかさだけでなく
ぜひこの古町の奥深い魅力を歩いて体感してみてください。
(終)

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